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不良の彼は 甘くて強引
第30章 君、想い…



「……あ…ッ」



柚子を抱き締めた翔の鼻先が彼女の髪をかきわけて、そこに隠されていた首筋に…

そっとうずまった。

そして彼の口から伸びた舌が

肩の線からツーー…と耳の下までを舐めあげると、ゾクリと反応した柚子は思わず首を捻って抵抗する。


「…いけませんッ…!」

「……」

「…ぁぁッ…」


はじかれた彼の舌は反対側の首筋へと移っただけ。


腕に捕らえられて身動きのできない柚子は再び顔を捻る。



「くすぐったい…?」

「…や…ッ」


これまたすぐに、翔は必然的に露わになる反対の首筋を狙う。


そんなことが何度か繰り返されたころにはもう…


柚子は顔を背けてただ堪えるだけになっていた。





ツーー……



「…んんっ…!」


彼の舌は首の線をそっと舐めあげるを繰り返し繰り返し…。

まるで、彼女の奥に眠る感覚が表に現れるのを助長しているかのように、その行為は比較的単調に続けられる。


徐々に上がざるをえない柚子の呼吸に合わせて、その肩が上下し始めた。




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