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不良の彼は 甘くて強引
第31章 それぞれの選択
柚子を賭けて…対決?
匠の言った冗談が、翔の顔をしかめさせる。
「…こんな事で決めていいことなのかい」
「……」
「たかがバスケで」
「……、冗談も通じないのかクソ真面目男には…」
「……!」
馬鹿にした口調でわざとらしく溜め息をついた匠を一睨みすると…
翔はふっと息を吐いて笑った。
「それに、もう遅いよ」
もう
一度奪った。
「…俺は柚子を襲ったから」
「……!?」
「君の許可を得る前にね」
「──…!?」
それを聞いた、匠の顔が固まる。
「…お前が柚子を…!?」
「……」
「……!」
それは翔の予想通りの反応。
彼の目は、匠の次の反応を注意深く待っていた。
…君の動揺が
重要な物差しだ、市ノ瀬。