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不良の彼は 甘くて強引
第6章 忍び寄る陵辱の影
要するに、それほどのカリスマ性の持ち主である彼
彼と交際しているということになってしまうと、周囲からのわたしへの関心も高まるというもの。
女の先輩の中にはわたしを白い目で見る人も少なくない。
だけど…
女の目線は、まだマシだ
問題は
男の人達のわたしへの態度の変わりよう。
市ノ瀬の彼女──
その肩書きは、今まではただの友人としての接し方だったものを、異性としてのものに変えてしまっている。
授業中も…廊下を歩いている時でさえ、柚子は男達の好奇の目線に晒されなければならなかった。
それは目立つことを嫌がる彼女に取ってはひどい苦痛だった。
“ 何でわたしなんか…冷静に考えれば、あんな人の彼女なんて有り得ないじゃない ”
例えマスクをしていても隠しきれない
清純な美しさ
彼女は、男を惹き付けてしまう自身の魅力には盲目だった。
「何か進展あったらわたしに報告ね♪」
「もう……」
食事を終えた柚子は急いでマスクを付け溜め息混じりに席をたった。
........
そして、彼女を物陰から眺める一つの影が──
その顔を醜い笑みで歪めていた。