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不良の彼は 甘くて強引
第32章 湧き立つ想い

そんな風に願ってた
願っていたのに…!
「…でも…っ…やっぱり」
匠を見つめて話す彼女の
その声とともに掴んだ肩も小刻みに震える。
「……」
匠は黙って続きを待った。
「…あなたのしてきたことは……!!…とても酷いことだから…っ」
「──…」
「女の人を自分の憂さ晴らしの道具に使ったことは…わたしは許せない…!!」
たとえ、あなたがお父さんの事で傷を負っていようと、それとこれとは別の問題。
ずっとそれを恨んで
憎み続けて生きてきたから。
わたしは…どうしても
レイプだけは認めない…!!
そう言って柚子は俯いた。
それを見届けた匠の目は…
やはり切なかったが
どこか満足げに見えた。
それでいい…
お前はそのままでいい。
そう…
言っているようだった。

