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第33章 甘くて､強引

「…ん…ｯ」


強く吸い付いてきた彼の熱い唇──
柚子は言われたとおりに目を閉じる…。


匠の腕は柚子の背にまわり、軽く抱きしめて彼女の動きを封じた。


そしてどちらともなく開いた口の隙間から…匠の舌が割入ると、二つの舌が口内で絡まり合った。


ねっとりと絡みついてくるその舌は優しさの中にも強引さを忘れない。





ｸﾁｭ...



「…ﾊｧｧ…」


何度も何度も、絡まっては引き抜かれ…差し込まれては絡め捕られる。

彼の甘い舌使いに早くも柚子からは溜め息が零れた。


やっと…やっと触れることができたのだ

そんな想いが舌先から伝わる。


時折、上唇と下唇を交互に甘噛みされるその感触が心地よかった。


「…ﾊｧ……あ…」


次第に呼吸が荒くなり、顔を交差させるたびに益々深みにはまっていく──