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不良の彼は 甘くて強引
第34章 もう一度…


そのうち再び

彼女の官能が防波堤を越えようと高鳴り始める。



「…ハァ…ぁ…ァッ…」

その時柚子は、ふと疑問に思う事があった。


「──…ッ…?」

「……っ…」

「…あぁッ…あの……っ」

「…?…何だ…」


不意な彼女の呼びかけに、匠は腰の動きを弱めた。




「匠さんは…っ…」

「……」

「……んッ……匠さんは……その…っ」

「……?」

「…い…イキたくは、ならないんですか…ッ?」

「…!」




控えめにそう尋ねる。



何故なら今の彼は歯を噛み締めて、とても苦しそうな表情だから…。




「──…」


柚子の言葉に僅かな動揺をみせる匠。


だがそれも一瞬で、すぐに腰の律動を再開した。




「……ハァ…んッ」

「…別に、そうしてやっても構わないが……!!…俺もそろそろ限界だしな…っ…」

「…っ…」

「…ならお前はどうなんだ」

「…ッ…?…わたし…ッ?」

「何処に欲しい…」

「…?」


何処?



「…中に欲しいのか」


「…!」




柚子は答えなかった。

そして…彼女の返事を待たず

匠は柚子の頭を両手で掴むと苦しげに開いたその唇に濃厚なキスを与えた。


「…ン…ふッ…」


その隙間から柚子の声が漏れる。



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