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不良の彼は 甘くて強引
第8章 S彼とお出掛け


「あの」

水を飲み終わった柚子は、意を決して聞いてみることに。


「さっき……何て言ってたんですか?」

「いつの話だ」

「わたしをベッドに引き戻したあと…」

「……」

「あれ?覚えてませんか」

「……?」

「え、じゃあ寝言だったのかしら…」

「…」


“あれっ…!!?”


匠は返事をする事なく誰かに電話をかけ始めた。



“今の、見間違いかしら…”


確かに今、彼の目が一瞬だけ

泳いだような


“ もしかして、焦ってた ”


そんな事を考えながら、電話の向こうの人物と話す彼を見ていた。





......ピッ



通話が終わり柚子の方に向き直る。



「何だその顔は」

そう言うと
何でもないです!と…どこか柚子は嬉しそうだ。


よくわからんが腹が立つ。

やっぱりもう一度襲ってやろうか…。



“そういえば、寝言がどうとか言ってたな”


先程の柚子の発言を思い出す匠。



“何を口走ったんだ俺は…”



気になる…




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