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レモンティーな朝焼け―母娘調教―
第23章 不安(第四部)
(ああ・・・凄く、気分がいい)

着替えをすました後は、台所で朝食の支度を始めた。

窓から朝焼けが見える。

薄い紫とオレンジ色が混ざって、何ともいえない爽やかな風景だった。

「綺麗・・・まるで・・・」

何かに例えようとするのだが、思い出せなかった。

それでも、今までに無い安らぎを感じた。

「お早う、ママ・・・」

「お早う、圭ちゃん・・・」

背後からの声に笑顔で振り返った。

「身体・・・・大丈夫?」
「えっ・・・・?」

「覚えてないの、ママ・・・?」

圭子が意外そうな顔で聞いた。

「昨日の夜、声をかけたのに・・・。」

「あら、そうだったの?」

「じゃあ、ぐっすり眠っていたのね」

「そうみたい・・・・おかげで気分がいいの」

「良かった・・・・カゼでもひいたのかと思っちゃった」

「心配かけたみたいね・・・・・ごめんね」

二人は何事もなかったかのように、食卓についた。

「いってらっしゃい・・・」

圭子を乗せた車が発進するのを、香奈子は肩先で手を振りながら見送った。

夫が出張中も運転手が迎えに来て、圭子を高校まで送り迎えしてくれるのだ。
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