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レモンティーな朝焼け―母娘調教―
第23章 不安(第四部)
「ふぅっー・・・・」

ダイニングに戻り、椅子に座ると大きなため息をついた。

何だか、妙な気分だった。

まだ夢の中にいるようで現実感が無い。

身体がフワフワして宙に浮かびそうだった。

娘と二人きりの朝食も楽しくて、何時になく美味しく食べられた。

ティーカップを取り、まだ残っているレモンティーを口に含む。

甘酸っぱい味が広がる。

「おい・・・しい・・・」

何か心に染み透るようだった。

昨日は苦く感じたのに。

「何だか、全然違う飲み物みたい」

誰もいないテーブルで、ゆっくりと味わっている。

庭から木漏れ日と共に小鳥のさえずりが聞こえてくる。

こんな安らいだ気分は久しぶりだった。

「フフフ・・・・」

夢の続きを思い出すたびに笑みがこぼれる。

大きい手だった。

ゴツゴツした指にまとわりつくように、細い手で握っていた。

『おじちゃんは、だれ・・・・?』

幼い声が無邪気に尋ねていた。

口元を歪ませ笑っている男の顔が、逆光の中で霞んで見えた。

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