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レモンティーな朝焼け―母娘調教―
第23章 不安(第四部)
(えっ・・・・?)

心臓がドクンと脈打った。

表情から笑顔が消える。
何かがおかしい。

説明のつかない違和感が沸き上がる。

『おじちゃんは・・・・だれ・・・?』

(誰なの・・・?)

少女の声に疑問が重なる。

濃い霧が晴れていくように記憶が徐々に蘇っていく。

(そういえば・・・)

昨日、誰かに会ったような気がする。

部屋を出て、応接間に向かった。

ドアを開けた瞬間、何か嫌な予感がした。

閉め切ったままの部屋は、ムッとした息苦しさに覆われている。

テーブルの上に、飲みかけのコップが二つ置いたままになっていた。

(この部屋で・・・)

何かがあったような気がするのだが、思い出せない。

灰皿にタバコの吸殻が何本も残っている。

焦げ臭い残り香に、言い知れぬ不安を感じた。

『おじちゃんは、だれ・・・・?』

少女の声が響く。

「ああ・・・・・」

逆光で眩しかった顔が、少しずつハッキリしてくる。

心臓の鼓動が激しく脈打ち始めた。

「この部屋で・・わたし・・・」

香奈子の顔が恐怖に青ざめていく。

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