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レモンティーな朝焼け―母娘調教―
第23章 不安(第四部)
ソファーのかげに衣服を見つけた。

「こ、これは・・・?」

手にとってみると、ブラウスは引き裂かれボタンも何個か取れていた。

「ああっ・・・」

突然、記憶が蘇ってきた。

夢の中で笑っていた男が正体を現したのだ。

「た、竹内・・・・さん・・・?」

『フフフ・・・・』

不敵な笑みを浮かべながら、男が近づいてくる。

『い・・・や・・・いや・・・』

蛇のような眼差しに、身体がすくみ動けなかった。

『俺はあんたが好きだった・・・』

おぞましいセリフをヤニ臭い息が囁く。

『んぐぅっ・・・』

ネットリした感触が唇に蘇る。

「わ、わたし・・竹内さんと・・・」

キスをしていた。

無理やりとはいえ、夫以外の男に唇を奪われたのだ。

『いやっ・・・ああっ・・・』

当然、逃れようと男を突き放した。

『あなたなんか、嫌いっ・・・・だいっきらい』

叫んでいた。
憎いと思った。

夫の友人のくせに何と卑劣な行為をするのだろう。

ブラウスを握り締める手がワナワナと震えている。

青ざめていた肌が、怒りで赤く染まりだしていた。
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