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レモンティーな朝焼け―母娘調教―
第4章 満員電車
(い、いやっ・・・)

『無駄だ・・・・』
心に話しかけてくる。

(いやぁ・・・・)
認めたくない。

(ち、違うっ・・・・・)

『違いはしない・・・・・圭子、お前は・・・』

(いやっ・・・・放してっ・・・・・)

聞いてはいけない。

『お前は俺の事が・・・・・』

最後の言葉を聞く瞬間、圭子はありったけの力を振り絞り叫んだ。

『い、いやっー・・・』

『はぁっ・・・はぁっ・・・はぁっ・・・』

※※※※※※※※※※※※※※※

ようやく悪夢から醒める事が出来た圭子は、いつまでも荒い息を吐いていた。

額から流れ出る汗が、おぞましい余韻をなぞっていく。

震える唇には、生臭い匂いまでが残っている気がした。

(本当に・・・嫌な、夢だった・・・)

満員電車の中、人ゴミの、しかも中年の男達に囲まれ身体を押しつけられている今は、まるで夢の中に戻ったような気がする。

(電車なんか、乗らなけりゃ良かったわ・・・)

圭子は後悔していた。

父の車に乗せてもらえば、こんな苦しい思いをする事もなかったのだ。

早朝練習など遅れても、たいした事はなかったのに。

そして、これほどリアルに悪夢を思い出す事もなかっただろう。

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