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レモンティーな朝焼け―母娘調教―
第30章 後悔(第五部)
(わたし・・・・どうして・・・・?)

不条理な光景は冷静になればなる程、良心を責めたてる。

夢であってほしいと何度、願っただろうか。

だが、レイプされたとはいえ夫を裏切った証拠は男の手にある。

携帯電話には、忌まわしい映像データが記憶されているのだ。

冷静になった今、新たな恐怖を感じていた。

(あの男の事ですもの、きっと・・・)

竹内はこれからも付きまとい続けるだろう。

『あふぅんん・・・気持ちいい・・・いいのぉ』

昼間の痴態が頭によぎる。

淫らな映像を見ながら香奈子は自分を犯していた。

『もう、いい・・もう、いいのぉ・・・』

(ダメ・・・・そんな事・・・)

それでも懸命に切れそうな糸をつむいでいく。

一度は放棄した理性だったが、このまま快楽に溺れてしまってはいけない。

「圭ちゃん・・・」

写真の中で微笑む娘に呟いた。

「ごめんね、ごめんね・・・」

涙が一粒、二粒、落ちて指を濡らした。

後悔の念が胸に渦巻く香奈子を乗せて、
タクシーは目的地に向かっていく。

そこで男が待っている。

『Pホテル最上階のラウンジで、本日午後8時にお待ちしております』

握り締める携帯電話に、竹内からのメールが送信されていたのだった。
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