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レモンティーな朝焼け―母娘調教―
第37章 愛情
「愛してるわ、圭ちゃん・・・」

込上げる愛情を囁きに変えて耳元に投げかけてやると、細い腕が巻き付いてきた。

「ママ・・・」

首筋にかかる熱い息にむず痒さを感じ、思わずギュッと抱きしめた。

「ママッ・・・ママァ・・・」

心地良い温もりに包まれた少女は、安堵と共に押えていた気持ちを一気に吐き出していく。

「うっ・・・ううううっ・・・・」

震わせる肩に、激情の強さが現れていた。

「あらあら・・・・」

香奈子は娘を抱いたまま、ベッドに身体を横たえた。

「よほど、怖い夢だったのね・・・」

あやすように言葉をかけながら、髪を優しくなでている。

「思い出すわね、小さい頃はこうして、抱いてあげてたのよ」

遠い目をしながら呟いている。

「うっ・・・ひっ・・・ううっ・・・」

泣きじゃくる声が、懐かしい頃を思い出させてくれる。

「テレビなんかで恐い場面をみた後は、必ずこうだった」

少女がまだ幼かった頃を。

「圭子はすぐに影響されるから、きっと私に似たのね」

「ママ・・・」

少女は顔をあげた。

涙で濡らした瞳が光を散乱させている。

「フフッ・・・・」

母は笑みを浮かべると、娘のおでこに額をくっつけるようにして囁いた。

「眠りなさい・・・」

間近にある美しい瞳を圭子はウットリと見つめている。
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