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私でよろしいのですか
第1章 私でよろしいのですか
いつの間にか乱れ落ちた髪が、汗ばんだ肌に張りついている。

首から胸に垂れる後毛にすら情欲を掻き立てられるのだから、溺れているのはどちらなのかわからない。

動きたくてたまらないと訴える華奢な腰を両腕で抑え、クラウスはハンナの顔を覗き込んで聞いた。


「新しく入れた庭師とは随分仲が良いようだな」

「え……?」


突然そんなことを聞かれてハンナは一瞬正気に戻るも、すぐに再び快楽の波に沈められる。
クラウスは腰を抑えながら下からゴリゴリと剛直を奥へと当てる。


「もう彼ともこんなことをしたのか?」

「ぅあっ……! あ、ちが、あぁっ!」


ゆっくりと、しかし一方的に与えられる刺激が下腹から頭まで一気に突き抜ける。
ハンナは必死に首を横に振るだけで答えられない。


「お前の主人が誰か忘れたか?」

「んあぁっ! や、あぁ!」


そう言ってクラウスが一気に突き上げるとハンナの腰が跳ねた。
クラウスは下半身を繋げたままハンナの背中を抱いて椅子から立ち上がると、机の上の書類を乱雑に除け、そこにハンナを押し倒した。

肩から落ちたワンピースは腰で止まり、背中に触れる机の冷たさですら今のハンナには刺激になってしまう。
クラウスはワンピースを捲ってハンナの膝の裏に手をつくと、激しく剛直を叩きつけ始めた。


「ああ! やっ! だん、な、さ……ま……っ!」


キュウと締まる圧に思わず放ちそうになるのを堪える。
ぶつかる肌の音と、ぬちぬちと蜜を泡立てて出入りする光景に興奮しているのが自分でもわかった。


「あ、ああ、んっ、あ、やっ、んんっ!」


今まで何度こうして啼かせただろうか。

どれだけ激しく乱し、卑猥な姿を晒し、自分が与える快楽を身体に覚えこまえせてもハンナは変わらない。

ハンナは微笑まない。
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