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心より先に体を繋ぐ
第1章 酒に酔わせて
 挿入だけで力を使い切ったといわんばかりの健斗は、動こうとはしない。それとは反対に私の腰は快楽を求め動き出してしまう。
 好きな人とやっと繋がれたことに喜んでいるのか、膣壁が中で更に熱く硬く脈打っているモノをきつく締め付けているのを感じた。
 前後、上下に腰を振りながら、私は上りつめていく。
 健斗をイかせなきゃ。最高のセックスにしなきゃという思いがあったが、気持ちがよすぎてそれどころではなくなっていた。腰を振る度に健斗に気持ちよくなってもらわなきゃという考えは頭の片隅へと追いやられていく。
「健斗……、気持ちいいよ……」
 荒い息と喘ぎ声しか口から漏らさない健斗が何を考えているのかは分からない。
 それでも、繋がった部分が繋がるべきものだったのだと感じられて、健斗もそう感じてくれていたらいいのにと願う。
「もうダメ……、イキそう……」
 今までよりも腰を激しく動かし、秘豆を擦りつけるようにすれば、奥から大きな快感が湧き上がってくるようだった。
「出そう……」
 健斗の呟きに膣がきゅっとしまった。その刺激で一気に頂点まで駆けあがる。
「イク、イクイク……あっ……!」
 身体がのけぞり、その快楽を受け止めることで精一杯になる。
 膣がうごめき、中のモノがビクンビクンと動きながらゴム越しでも精子を吐き出しているのが分かった。その跳躍はどんどん動きが弱くなっていくものの、それでも、残りのものを吐き出そうと跳ねられれば声が漏れてしまう程で、イった後も繋がっている部分が気持ちがいい。
 動きがなくなり、腰を浮かせた。
 ぷるんと出てきたものには愛液がべっとりとまとわりついている。
 まだ硬さの残るモノからゆっくりとゴムを外し、陰毛にまとわりついている愛液をティッシュで丁寧に拭う。
 そうこうしている間に彼の寝息が聞こえだした。

 目が覚めたら隣りに健斗はいなかった。
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