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あなたへ……千鶴子より
第2章 挿入
彼に添えている私の手が、自分のところに触れました。
ああ、そこは柔らかく濡れていました。
開いていました。
私の粘膜が、めくれて表にむき出しになっていました。
それが私の指を濡らしたのです。
「そのまま、そっと……来て……」
私は彼に添えた手を離しました。
彼が下を覗き込みながら、腰を落として来ました。
先端が中に入るのが分かりました。
ああ、私の入り口に力が入ってしまいます。

不安でした。
だって、あなたと最後にしたのは20年も前のことですもの。
それから、誰のものも、自分から受け入れたりしていません。
本当です。
でも、もし、そんなことはないだろうと思っていましたが、もし、また誰かとする日が来たら、痛いのではないかと心配はしていたのです。
ただ、そう思っていただけです……そうなりたいと思っていたわけではありません。
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