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あなたへ……千鶴子より
第3章 射精
あなたとの最後の夜でした。
でもそのときは、最後になるとは思っていませんでした。
あの夜、私は無性にあなたのが欲しかった。
あなたはいつも私のお腹の上で果てました。
いつも最後は私の中から逃げました。
今日は大丈夫な日だから……そうお願いしても、あなたは一度もくれませんでした。
そしていつも家に帰っていきました。
あなたと一度でいいから一緒に朝を迎えたかった。

あなたとの最後の夜、あなたのが欲しかった。
そして、やっぱり最後になってしまった。
私も、これが最後だと、そう無意識に感じていたのですね。
だから、欲しかったのです。
あなたのが、欲しかったのです。
でも、あなたはくれませんでした。
なぜですか?
なぜくれなかったのですか?
欲しかったのです。
私は欲しかった、あなたの子供が……。
なぜ、あれほどお願いしたのに、くれなかったのですか?
あなたもあのとき、こんな風に、最後を迎える為の激しい動きになっていました。
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