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好きになってくれてありがとう
第8章 マンションの解約


「心配してたヤツは来てないみたいだな。それにしても綺麗にしてるんだな。」

「よかったです。
片付けは好きなんです。きれいな部屋で居たほうが落ち着くし癒やされることも多いんです。」


二人で住むんでいたときも掃除は怠ったことはない。
仕事で疲れてデパ地下で食品を買うことがあっても掃除だけは毎日してた。

わたしの部屋を見て翼さんは小さな声で言った。

「一日あれば片付けられそうだな。」

確かにものは少ない方だと思う。
要らないものは処分してあるし服はちゃんと納まるようにしてある。


「今度の休みに片付けます。」

「あぁ、業者は俺が手配しておくよ。」

「いえ、自分でやりますから」

「破格の値段でやってくれるところがあるから。」


安く済みそうなのでお願いしようと思ったけど少し嫌な気がした。

どうか予想は的中しませんように。



私はどこの業者に頼むか聞いてみた。
業者がわかっていないと引っ越しなんてお願いできないと言うと翼さんはすんなりと教えてくれた。


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