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好きになってくれてありがとう
第8章 マンションの解約



そのままになっていたものを片付けてすぐに必要なものをバッグに詰め込む。

キャリーと大きなバッグ2つになってしまったけど後は後々で良さそうなくらいだった。

翼さんはバッグを軽々持ち私はその後を施錠しついて行く。

エントランスに降りたとき管理人さんの姿を見つけた。

「翼さんちょっと待っててください。」


私の声に振り向いた翼さんはそのままエントランスで待ってくれている。


私は管理人さんに話しかけ近いうちに部屋を解約したいと申し出た。
管理人さんは定年退職したあとの優しいおば様だった。

「あら、月島さん。こんにちは。
出ていっちゃうの?」

「はい。急な話でごめんなさい。」

「いいのわよ。あの人は?彼氏??」

「はい。同居してた彼は少し前に出ていってそれでも支えてくれた人なんです。」

「そう。イケメンね。前の彼はあまり感じのいいひとではなかったからね。挨拶しても返してくれないしね…」


卓也のことを言っているとすぐに分かった。
本当に思い返せば最低なやつ…


少しイライラしていると私の後ろに気配を感じた。



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