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好きになってくれてありがとう
第9章 父からの連絡
梅雨に入り雨の日が続いている。
でも職場であるデパートは雨の日こそお客様が多かったりする。
バタバタしている日々を過ごしているとあと2週間で二人が誕生日を迎えようとしていた。
そんなある日、仕事が休みだった私は翼さんの誕生日プレゼントを買おうと買い物に出ているときにある人物がカフェでなにか話しているのを見てしまった。
間違いであってほしいと見ていてもどう見ても間違えるはずがない。
そこにいたのは卓也と…
私の母だった。
中に入って行くこともできたけどそんなことする勇気もなくその場を去ってしまった。
それから買い物する気が失せた私はマンションへと帰ってきた。
部屋に入りソファーに座ってさっきの光景を思い出す。
卓也はあれから接触はしてこない。
でもどうしてあそこで母とあっていたのか気になって仕方なかった。
色々考えているとあっという間に時間が過ぎていた。
そして玄関が開く音がして我に返る。
「ただいま?理恵居ないのか?」
翼さんが帰ってくる時間になっているのに数か所のダウンライトしか付けておらず翼さんは心配そうに部屋に入ってきた。