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第10章 勝手なことしやがって〜翼side〜
「あ、めぐ。悪い今忙しくて専務のところに向かわないといけないんだ。」
「あなたの都合なんてどうでもいいのよ。
ところで今夜いつものバーに8時集合ね、よろしく」
今日は無理!と伝えようとしたけど
すでに通話は終了していた。
いつも思うがめぐは電話の意味がない。
自分の言いたいことを言うと切り、かけ直しても絶対にでない。
めぐは幼稚園からずっと一緒だったのに幼なじみで高校卒業するまで同じ学校だった。
大学こそ違ったものの定期的に連絡してきては時間と場所を伝えてきて近況報告的な食事をし解散する。
めぐは大学卒業後就職した会社の後輩とできちゃった結婚をし今では3児の母だ。
めぐは大手企業の令嬢だ。
契約結婚なんて絶対しないと親の反対を押しきって今の旦那と結婚した。
結婚してしばらくは絶縁状態だったけどめぐの頑固さに親が折れて最近はよく孫に会いに来ているらしい。
定期的に連絡してくる日は旦那が子守りをしてくれているからと俺を呼び出してくる。
「めんどくせぇことになりそうだな。」
めぐに理恵の名前を言ってしまった事とこのあと専務に呼ばれていることとめんどくさいことが重なってしまった。