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好きになってくれてありがとう
第11章 家族に報告
「ありがとう。これ、どうしよう…」
「大丈夫、食事に行くときにシーツ替えといてってお願いするよ。」
「え?恥ずかしいんだけど…」
ベッドにこんなシミがあったら明らかにバレちゃうでしょ。ましてやここはラブホテルじゃない。高級なホテルなのに…
私が気にしているのに全然気にもしていないような翼さんは笑って大丈夫と言っていた。
食事の時間が近づいているからさっき着ていたワンピースを手に脱衣所があるところに逃げ込むことにした。
そして少し崩れてしまった髪を直し翼さんのもとに向かう。彼も着替えを終えていて私の方を見てバッグを指さした。
「電話鳴ってない??」
確かにブー、ブー、っとバイブ音が響いている。
私はバッグの中にあるスマホを手にし電話に出た。
「お父さん?どうしたの?」
「理恵!母さんが目を覚ましたよ。」
「本当に?!」
「あぁ、面会時間ギリギリだったから父さんも話はできてない。明日一緒に行くか?」
「うん!お昼前には帰るから!」
「翼くんとゆっくりしてきなさい。そのまま病院出待ち合わせでも構わないから。」
電話を切ると翼さんは私の頭を撫でてくれた。
そして抱きしめてくれたのだ。