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好きになってくれてありがとう
第13章 ただいま東京


「社外取締役じゃないですか!」

「思い出してもらえてよかったです。」


どうやら藤堂グループで警備員をしていた後定年退職をして地元に帰ってきてアルバイトでいると話してくれた。

「私達みたいな貧乏人は年金だけでは厳しいからこうやって働かないといけないのがつらいですよ。」

「社会問題です。経営者は考えさせられることがおおいですね。」



そっか。そうなればお父さんも定年退職後そうなっちゃうのかな。

しばらく話していた二人も会話を終えて翼さんと二人で病室へ。


コンコン…


「はーい。」

「お母さん、翼さんと来たよ。入るねー。」


私は病室のドアを開け中に入る。
その後に続いて入ってきた翼さんと初めて会うはずの母からは驚きの言葉を発した。


「藤堂くん久しぶりね。」

「ご無沙汰しております。」


え?どういうこと?知り合いなの?私はお母さんに詰め寄る。


「専務と一緒のときに一度だけ会ってるんだ。挨拶したくらいだったけどな。」

どうやら飲みに行ったところにおじさんに用があったお母さんが来たことがあると教えてくれた。

なんだ、知り合いなら先に教えといてほしいよ。



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