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好きになってくれてありがとう
第14章 帰ってきた二人


「まぁ、そのうち会うことになるだろうし気にしなくていい。」

「気にします。翼さんが引き継ぎで忙しいのは分かるけど私にはそっちが大切なことだからちゃんとしてね!」

「はいはい。」


そして帰ってきた翼さんのマンション。
少しの間だけいてつい最近出ていったこのマンションにまた帰ってくることになった。


「理恵、おかえり。」

「た、ただいま…っ、」


玄関に入っただけなのに色んな感情が押し寄せてきて情緒不安定のようにいきなり涙が溢れてきた。


「どうした?」

「ここで翼さんと過ごした時間は僅かだったなとか、勝手に出て行っちゃったなとか申し訳なくなったり、またここに帰ってこれたと思うと頭の中がぐっちゃぐちゃになったの。」

「もう出ていくなよ?」

「うん、これからはここに帰ってくる。」


ふわっと抱きしめられさらに涙は止まらなくなる。
少し体を離すと優しいキスが降ってくる。

涙を拭き取るようにキスを浴びそれが唇にまで降りてくると触れるだけのキスが深くなりお互いの舌が濃密に絡まっていく。


「んっ、ふっ、、」

「理恵、愛してるよ。」

「私も。」


私は翼さんの首に手を回ししばらくキスに没頭した。


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