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好きになってくれてありがとう
第14章 帰ってきた二人


どうやらチェックアウトの前日の夕方に
『藤堂です。○ルメスかヴィ○ンでスカーフを適当に見繕ってここにもってこい』と命令したらしい。

外商係員はまだ役職もない平社員。
持って来いと依頼してきたのは部長で藤堂グループの人間だ。



帰り際に呼び止め謝ると『藤堂部長に頼まれるなんて光栄なことです!』と深々と頭を下げて帰っていったのだ。


確かにカードでいろいろ買ったりするのを見ていると管理をしていないのかそれともそれ以上にもらっているからなのかよくわからない私だった。


帰りの車内ではこれからのことを話していたときにフッと思ったことがありわたしは大声を出した!


「そ、そういえば!!!」

「ビックリしたー…
理恵頼むから高速運転中に大声で叫ぶな。」

「あっ、ごめんなさい。」

「まぁ、いいわ。それでなにか思いついたの?」

「うん!翼さんのご両親に挨拶もしてない。」

「あ、そうだなー。別に入籍してからでもいいけど?」


いやいや、だめでしょ。
一般的に親にはきちんと会わせるでしょ。

それに大事なことを忘れてはいけない。

公的なことで一緒になるならば尚更だ。





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