この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
好きになってくれてありがとう
第3章 プロポーズ
「そこは親父がやってて副社長が兄だ。」
背もたれがある椅子で良かったと思う。なかったら私は真後ろに後頭部から落ちていたはず。
藤堂コーポレーションは花屋さん、アレジメントフラワーなどの作成販売、今はそれ以外にもコスメも展開し始めたと聞いたことがある。
「俺は会社を継ぐつもりがない。まぁ、兄貴がいるし俺は用無しだろうから好き放題やらせてもらってるんだ。」
「本当すごい家系ですね。」
「そんな俺は嫌か?」
「別に…」
「じゃぁ、普通に会社員の俺は嫌?」
「あの、問題点がよく理解できないんですけど。」
とりあえず食べようと言われたから目の前にある料理を少しずつ口に運ぶ。
ふわふわのだし巻きたまごは最高だった。
甘辛いタレが絡めてある唐揚げはビールによく合う。
部長もバクバクと食べているのを見て私も美味しく食べた。