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JUN(ジュン) ~メールの恋人~
第8章 決着

繁華街を往来する人々が、
あんぐりと口を開けて走りゆく俺たちを見送った。

当然だろう。
バスタオル1枚だけを纏った美女が
バスタオルをなびかせ、
ほぼ全裸に近い姿で走り去って行くのだから。

パーキングには、
見覚えのある白いアウディが停めてあった。
「乗って!!」
素早くエンジンをかけると、
急発進させ夜の国道を猛スピードで走らせた。

「JUN‥‥いいのか?」

助手席から運転席の純子の横顔に真意を確かめた。

「いいもなにも…ごめんなさい…
私、あいつからあなたの事を
女たらしの女の敵だと聞かされてたの。
でも、美智子さんの居場所を
知りたいというあなたの真摯な姿に、
あいつに騙されているんだと気付いたの…
仕事を手伝えって…あなたに復讐するんだって…」

「復讐?」

一体なんのことだ?
入社以来、
奴とはいざこざを起こした覚えはない筈なんだが…

「ここよ…私のマンション…
私の部屋に監禁してるの」

「か、監禁!!!??」

なんてことだ、俺と関わっていたばかりに。
すまん… もう少しの辛抱だからな…
もうすぐ迎えにいくから。

アウディを駐車場に停め、
2人はエントランスを目指し駆け出した。
途中、純子のバスタオルが肌蹴落ちたが、
気にもとめずに
素っ裸で暗唱番号をプッシュして
オートロックを解除し 、
エレベーターに飛び込んだ。

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