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見習いドS彼氏
第8章 『飼い主』
水曜日の夜辺りから奈緒の様子がおかしいということは智輝も気付いていた。
しかし智輝は特に詮索をしたりはしなかった。
というのも奈緒は時々そういうことがあるからだ。
突然心ここにあらずといった感じで考え込む癖だ。
そんな時は何を言っても上の空で、何があったのか聞いたところで生返事しか返って来ない。
そして一日経てばそんな様子が嘘のように元通りに戻っていることが多い。
だから智輝はそんな時、奈緒をそっとしておいてやることに決めていた。
ところが木曜日になっても金曜日になってもメールの返信は少ないし、内容もなんだかぼんやりとしていて的を得ていない。
土曜日に会う約束のメールの返信すら、返って来ていなかった。
さすがの智輝も心配になり、電話をしたが電源すら入っていなかった。
(まさかっ……奈緒に何かあったか!?)
不安になった智輝は金曜日の夜、奈緒のマンションへと向かった。
奈緒のマンションはオートロックなどはなく、部外者でも部屋の前まで入っていける。
部屋の中は明かりが消えており、物音もしない。
それでも念のためインターフォンを鳴らしたが中で何か動く気配すらなかった。
「奈緒……」
金曜日の夜だから同僚と飲みにでも行ってるのだろうと無理矢理に納得をさせるが、不安な胸の動悸は治まらなかった。
その不安が二度三度とインターフォンを押させた。
それでも奈緒が出てくる様子は当然なかった。
しかし智輝は特に詮索をしたりはしなかった。
というのも奈緒は時々そういうことがあるからだ。
突然心ここにあらずといった感じで考え込む癖だ。
そんな時は何を言っても上の空で、何があったのか聞いたところで生返事しか返って来ない。
そして一日経てばそんな様子が嘘のように元通りに戻っていることが多い。
だから智輝はそんな時、奈緒をそっとしておいてやることに決めていた。
ところが木曜日になっても金曜日になってもメールの返信は少ないし、内容もなんだかぼんやりとしていて的を得ていない。
土曜日に会う約束のメールの返信すら、返って来ていなかった。
さすがの智輝も心配になり、電話をしたが電源すら入っていなかった。
(まさかっ……奈緒に何かあったか!?)
不安になった智輝は金曜日の夜、奈緒のマンションへと向かった。
奈緒のマンションはオートロックなどはなく、部外者でも部屋の前まで入っていける。
部屋の中は明かりが消えており、物音もしない。
それでも念のためインターフォンを鳴らしたが中で何か動く気配すらなかった。
「奈緒……」
金曜日の夜だから同僚と飲みにでも行ってるのだろうと無理矢理に納得をさせるが、不安な胸の動悸は治まらなかった。
その不安が二度三度とインターフォンを押させた。
それでも奈緒が出てくる様子は当然なかった。