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見習いドS彼氏
第11章 羨望
結局奈緒がマンションに現れることはなかった。
奈緒が引っ越した先のマンションではないのでそれは当たり前のことであったが、それを知らない智輝には諦め切れなかった。
何時まででも待つと言い張った智輝を弥生が宥めてなんとか張り込みが終わったのは午前一時であった。
終電も終わった時間、二人はタクシーでそれぞれの家に帰った。
弥生は自分の家に泊まるようにと願い出たが、既に隣の部屋に奈緒がいない以上弥生の部屋に泊まる理由はない。
家についた智輝が冷えた体をシャワーで温めた頃には一度寝るか寝ずに出勤すべきか悩む時間になっていた。
どちらでも構わないと感じた智輝はベッドの上に転がって目を閉じた。
「今日はもう来ないのかもしれないからまた日を改めて待ちましょう」と言った弥生に説得されるかたちになった智輝だが、部屋に戻ってこうして冷静に考えると奈緒は本当にあのマンションに引っ越したのだろうかという疑問が頭をよぎった。
よくよく考えれば引っ越し業者は自分達の存在を知っていたわけだし、注意もしていたはずだ。
奈緒が引っ越した先のマンションではないのでそれは当たり前のことであったが、それを知らない智輝には諦め切れなかった。
何時まででも待つと言い張った智輝を弥生が宥めてなんとか張り込みが終わったのは午前一時であった。
終電も終わった時間、二人はタクシーでそれぞれの家に帰った。
弥生は自分の家に泊まるようにと願い出たが、既に隣の部屋に奈緒がいない以上弥生の部屋に泊まる理由はない。
家についた智輝が冷えた体をシャワーで温めた頃には一度寝るか寝ずに出勤すべきか悩む時間になっていた。
どちらでも構わないと感じた智輝はベッドの上に転がって目を閉じた。
「今日はもう来ないのかもしれないからまた日を改めて待ちましょう」と言った弥生に説得されるかたちになった智輝だが、部屋に戻ってこうして冷静に考えると奈緒は本当にあのマンションに引っ越したのだろうかという疑問が頭をよぎった。
よくよく考えれば引っ越し業者は自分達の存在を知っていたわけだし、注意もしていたはずだ。