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見習いドS彼氏
第5章 呵責と戸惑い
「ここ、また同じ間違いしてるぞ」
智輝は呆れた顔をして栗林留美に資料を戻した。
「えっ……あ、うそっ……ほんとだ……すいません」
留美は慌てて資料を見直し、電卓を慌しく弾いて自分のミスを認めた。
「大丈夫かよ。それ明日の会議に使うんだろ?」
「は、はい。何とか間に合わせますっ!」
留美はパソコンの画面をかじりつくように見詰めたまま答えた。
何とかするとは言っているが留美が間違っていたのは資料の基本的な箇所の数値間違いだった。
そこを間違ったということになれば全体的に大きく違ってくる。
そこだけを修正しても関連して次々と修正箇所が増えてくる。
新人色の抜けない留美がそのことに気がついているかは怪しいところであった。
そもそも時刻はもう午後六時を回っていた。
明日朝一番までに間に合わせることは出来ないかもしれない。
「貸せ。俺も手伝ってやるから」
「い、いいですよっ! 私のミスなんだから私がやりますっ!」
「良くないから。どうせお前はここだけ直せばいいと思ってるんだろ? けどな、そこを直したらここだって直さなくちゃいけないんだぞ」
智輝の指摘を受けた留美はしばらく考えてから「あっそっかっ」と頷いた。
智輝は呆れた顔をして栗林留美に資料を戻した。
「えっ……あ、うそっ……ほんとだ……すいません」
留美は慌てて資料を見直し、電卓を慌しく弾いて自分のミスを認めた。
「大丈夫かよ。それ明日の会議に使うんだろ?」
「は、はい。何とか間に合わせますっ!」
留美はパソコンの画面をかじりつくように見詰めたまま答えた。
何とかするとは言っているが留美が間違っていたのは資料の基本的な箇所の数値間違いだった。
そこを間違ったということになれば全体的に大きく違ってくる。
そこだけを修正しても関連して次々と修正箇所が増えてくる。
新人色の抜けない留美がそのことに気がついているかは怪しいところであった。
そもそも時刻はもう午後六時を回っていた。
明日朝一番までに間に合わせることは出来ないかもしれない。
「貸せ。俺も手伝ってやるから」
「い、いいですよっ! 私のミスなんだから私がやりますっ!」
「良くないから。どうせお前はここだけ直せばいいと思ってるんだろ? けどな、そこを直したらここだって直さなくちゃいけないんだぞ」
智輝の指摘を受けた留美はしばらく考えてから「あっそっかっ」と頷いた。