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第17章 カップルから夫婦に

そして婚約者がいると知って飲みに誘ってくれる先輩達も入社して以降終わると速攻で帰宅する空に声は掛けてくれるが女性がいる席には呼ばないよう気を使ってくれていた…

何より陸上選手なので飲酒はなるべく避けたいと思っていた…大会で優勝した後からは酒抜きの席…と言うより先輩がただ飯を奢ってくれるだけの事が多くなった…

もちろん部署での飲み会には参加している…そう言う時は予め澪に連絡して置く…行き先も分かって居れば一緒に送信していた…

社会に出て学生の頃のように細かな対応は難しい…澪もそこは信頼してくれて昔のように不安定になる事も最近はなくなった…

年末年始はお互いの実家に1泊づつお邪魔して初詣は海斗と茉莉花も一緒だったが陸は夏に結婚して望美が妊娠中だった事で来れなかった…

澪が少し羨ましそうにしていたが年が明けて2月に入り…

空「澪…ちょっと出かけよう…」

そう言って澪を借りて来たレンタカーでジュエリーショップに入って…

空「…結婚指輪…澪が選んで？」

澪「！！う、うん！」

プラチナと金の二種類のシンプルな物を幾つか澪とピックアップして…

澪「…ううん…どれも素敵…」

そう言って数分悩み店員にプラチナと金の謂れなどを聞いて金のリングを選んだ…

空「サイズは…」

支払いを済ませて受け取る日時を指定して予め決めてあった刻印もお願いしたが澪には教えなかった…

空「さあ…次行こう…」

そう言って空が運転する車の中で…

澪「どこ行くの？」

空「クス…お楽しみ…」

澪「！！…もう…ケチ！」

そう言われて…

空「クスクス…可愛い…」

頬を膨らませ子供のような仕草をする…澪にそう言うとプイと窓を向いてしまう…クスクス笑い…空はもうすぐだと言ってパーキングに車を入れ連れて行く…

空「お待たせ…あと頼むね？母さん…」

澪「えっ？お、お母さん？なんで…」

空「すいません…宜しくお願いします…」

2人ともニコニコと訳の分からない澪を連れて建物に入って行き空はその間近くの茶店で時間を潰していた…

年末年始に泊まった時に予めお願いしてあって2人揃って大喜びで引き受けてくれた…

澪は建物に入ってそこが何かをすぐ分かって…

澪「！！あっ…」

澪の母「クスクス…知らなかったの？」

頷く澪に…