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私は管理人
第7章 シングルマザーの杉本さん
杉本奈那子さん…
年齢的にはわたしの少しだけ上といった感じです
20代後半のわたしに対して
30代前半といったところでしょうか。
メイクが上手で
同い年のような感じに見受けられますが…
仕事と家庭を両立できずに
旦那さんから愛想をつかされて別れたという
キャリアウーマンにはよくあるパターンです。
「さあ、おはぎをいただきましょ
ここのおはぎ、とても美味しくて有名なのよ」
小皿におはぎを乗せて
お茶とセットにして
散らかっているテーブルに乗せて
「こちらへいらっしゃいな」と手招きした。
対面に座りたかったけど
彼女が用意してくれた席は彼女の隣でした。
二人並んで座り、
お茶をすするズズズという音だけが
とても空しかったです。
静寂を破ったのは、わたしからでした。
「ねえ、杉本さん、何でキスしたの?
理由を聞かなきゃ納得できないんですけど」
「理由?」
そう言うと彼女はケラケラと笑った。
「好きな人にキスしたくなるのは当然でしょ?
理由なんてそれ以上でもそれ以下でもないわ」
『好きな人?…』
なんかナチュラルに愛の告白をされたような…
「わたし、女ですけど」
「人を好きになるのに男も女も関係ないわ
私は、あなたが好きなの。それだけよ」
そう言うと杉本さんは
わたしに体を寄せてきました。