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幼なじみとSEX×5 〜ダメだとわかりながら抗えないカラダ〜
第7章 【Chapter7/幸運を運ぶのは……】
まさかまさかの大反対。
こんなに好きな人が否定されるのはとても悲しい事なんだって今知った。
座布団から一歩下がって畳の上に移動した。
私の出た行動に皆が注目したであろう。
三つ指ついて頭を下げるなんて私自身も全くの想定外だ。
「京太郎さんはバカ息子ではありません、私の事を第一に考えてくれる心の優しい、私にこそ勿体無いくらいの人です、こんな風に温かい人に育ったのはご両親あってだと思います、お願いします、京太郎さんと一緒に生きていく事を許して頂けないでしょうか?」
言いながら声も手も震えだした。
これでまだ断られたら通い詰めるしかないと腹を括った。
「紘子ちゃん顔上げて、ちゃんと座布団に座ってちょうだい」
「許して頂けるまで動きません」
子供じみた真似だったかも知れない。
「わかった、許すも何も、こっちが頭を下げてお願いしたいくらいだよ」とパパさんに言われて顔を上げた。
ヤバい、耳まで真っ赤なのは承知している。
ママさんは涙を流していた。
「もしも京太郎が女の子連れて挨拶してきたらこう言ってやろうねってお父さんと決めてたのよ、驚かせてごめんなさいね、まさか紘子ちゃんだとは思わなかったわ」
「京太郎をこんな褒めてくれる子はなかなか居ないぞ?一生大事にしなさい、わかったな?」
「はい、約束します」と言った後、身体ごと私の方に向き直り「結婚してください」ってその場でプロポーズされた。
「してなかったのかよ」とパパさんに突っ込まれて笑いも出たけど。
薬指に婚約指輪も嵌めてくれて泣きそうになる。
「はい…!」
もう答えは決まっていて。
皆の前でプロポーズを受け入れた。
隣に戻った私の手を握り「ありがとう」と言ってきたので安堵の笑みを返す。
「本当に京太郎で良いの?」と何度も聞かれた。
「はい、京太郎さんしか居ないです」
テーブルの下でしっかり繋がった手と手。
まさかのご両親への再会挨拶が結婚挨拶に早変わりするなんて。
人生って、いつ何が起こるかわからない。
私はこの日、事実上、幼なじみの本田京太郎くんと婚約した。