この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
契約的束縛・過ぎ来し方(すぎこしかた)のメモリー
第4章 メモリー本郷

「お前も一人持っていけばいい」
そう言い対象者は女数人を従え奥へと入って行く、その先は俺の立ち入れない領域……つまり女複数と躰の関係なのだから。
さて問題なのはこちら、対象者がああ言ったせいで誘惑は白熱化、やはり選ばないとダメなんだろう。
(そう思えども……)
ここまで着飾った女を見ても俺は欲というものが出て来ない、そうじゃない華美過ぎて欲なんかあったもんじゃないんだ。俺がどんなタイプが好みかと問われればそれはそれで困る、あまりにも免疫がないせいで……。
高校時代に同級生と初体験はしたが、防衛大なんかに行ったが為に俺の経験値はそこで止まってしまっているんだ、この状況に困惑するのは当たり前。しかも男に慣れた女たちだぞ、どう対応していいのか分かりかねる。
「ねぇ早く選んでー」
「あ、あぁ」
「誰? 誰?」
「そうだな…………お前がいい」
「わあー!」
俺に群がっていた女の中から一番大人しめの女を選び対象者と同じように奥へと進む。そこは個室が幾つも並びさながらホテルの廊下みたいな雰囲気、女一人一人個室を持っており通されたのはかなり奥に近い部屋。聞けば人気があるのが手前を取るらしく、この女はそこまで伝手もコネも無いと見た。

