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縛られたい
第12章 少しずつ、家族になる〜まりあ
ディズニーシーに行くのは初めてで、
ディズニーランドも高校生の頃に行ったきりだったから久し振りだった。
人混みが苦手で、
そんなに行きたいという気持ちも起こらなかったからだった。
でも、家族でのんびり園内を歩くだけでも楽しかった。
お父様やお母様も、
写真を撮ったりして楽しそうだった。
可愛らしい内装のホテルに一泊して、翌日、成田から飛行機でロンドンに向かった。
空港には、ドライバーさんが迎えに来てくれていて、
そのまま車で郊外の祖父の館に向かった。
気恥ずかしくなるほど大きな黒塗りの車に乗って移動した。
その3時間ほどの間に、
少しだけ祖父の家の話をした。
ちょっと古くて大きな館に、
祖父母は2人で住んでいること。
使用人の方が何人か居ること。
敷地は広くて、
農場や牧場、小さい教会もあること。
学生時代までは、長い休みの時はいつもそこで過ごしていたこと。
そんな話をした。
阿部さんのお父様は、
かなり前に大学で祖父と会ったことがあると言っていた。
記念講演か何かで来日した時に、
父から紹介されたとのことだった。
到着した懐かしい館は変わりなくて、
祖父母も使用人の方も記憶の中のままだった。
膝を折って正式の挨拶をするのを見て、
阿部さんが、目を丸くしてるのが見えて笑ってしまう。
「なんだか…お姫様みたいだね?」と言うと、
「そうだよ。
まりあは、私たちのお姫様だからね?」と、
祖父は柔らかい声で、ゆっくりした日本語で言って、
「オンボロな家にようこそ」と笑った。
ディズニーランドも高校生の頃に行ったきりだったから久し振りだった。
人混みが苦手で、
そんなに行きたいという気持ちも起こらなかったからだった。
でも、家族でのんびり園内を歩くだけでも楽しかった。
お父様やお母様も、
写真を撮ったりして楽しそうだった。
可愛らしい内装のホテルに一泊して、翌日、成田から飛行機でロンドンに向かった。
空港には、ドライバーさんが迎えに来てくれていて、
そのまま車で郊外の祖父の館に向かった。
気恥ずかしくなるほど大きな黒塗りの車に乗って移動した。
その3時間ほどの間に、
少しだけ祖父の家の話をした。
ちょっと古くて大きな館に、
祖父母は2人で住んでいること。
使用人の方が何人か居ること。
敷地は広くて、
農場や牧場、小さい教会もあること。
学生時代までは、長い休みの時はいつもそこで過ごしていたこと。
そんな話をした。
阿部さんのお父様は、
かなり前に大学で祖父と会ったことがあると言っていた。
記念講演か何かで来日した時に、
父から紹介されたとのことだった。
到着した懐かしい館は変わりなくて、
祖父母も使用人の方も記憶の中のままだった。
膝を折って正式の挨拶をするのを見て、
阿部さんが、目を丸くしてるのが見えて笑ってしまう。
「なんだか…お姫様みたいだね?」と言うと、
「そうだよ。
まりあは、私たちのお姫様だからね?」と、
祖父は柔らかい声で、ゆっくりした日本語で言って、
「オンボロな家にようこそ」と笑った。