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縛られたい
第13章 出逢いは波のように〜まりあ
「まりあさん、どうした?
大丈夫?
お前、なんだよ?」という声と共に、
いつもの柔らかい阿部さんの香りに包まれた。


「あの…貧血起こしちゃったみたい…」と言いながら、
フラフラしながら阿部さんに捕まって立ち上がる。

近くにいた病院の方が、
「大丈夫ですか?
車椅子、持ってきましょうか?」と声を掛けるのを聴きながら、
私は意識が遠くなっていくのを感じた。


そのまま、阿部さんに抱き止められる。

阿部さんが私をゆっくりと車椅子に座らせてくれて、
そのまま、相談室などに使われる小部屋に連れて行って貰っていた。


目が覚めると、
阿部さんが座り込んで背中を撫でてくれていた。

元夫はその部屋には居なかった。


「大丈夫?
さっきの男は?」

「あの…元夫です。
私、びっくりしてしまって」

「話がしたいって、外で待ってるけど、
どうする?」

「まさとさんも居てくれる?」

「勿論だよ。
大丈夫なら、呼ぶよ」と言うので、
コクリと頷いた。



元夫は静かに部屋に入ってきた。

「さっきはごめん。
偶然、まりあちゃんが目の前に居たから、
話がしたくてつい…。
あの…、貴方は?」


「まりあの夫です。
別にまりあと話すことなんて、
ないんじゃないですか?」と、
阿部さんがいつもとは全く違う冷たい声で言った。


「そうですよね。
話…というより、
謝りたかったんです。
酷いことをしたこと。
酷いことを言ったこと。
でも、話し掛けたりするだけで、
怖がらせるくらいのこと、してしまったんだと、
よく判りました」と、頭を下げた。


「子供も授かって、
大事な時期なので、
もうまりあには近づかないでください」と阿部さんが言うと、

「子供…」と言いながら、
元夫は少し顔を歪めて笑った。
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