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縛られたい
第13章 出逢いは波のように〜まりあ
3月になると、優子さんの三回忌を執り行った。
相変わらず、月曜日に届く薔薇の花束については、
なんとなく、お花の定期便のように当たり前のことになりつつあった。
そんなある日、
「サクラを観たくて…」と言って、
突然、イギリスから祖父母が来日したのには本当に驚いてしまった。
「まりあが心配して反対すると思ったから、
内緒で来てしまった」と笑ったけど、
年齢を考えて本当に心配してしまった。
執事と主治医の先生も同行してくださったということだった。
ドクターには近くのホテルを手配したけど、
祖父母と執事は、
客間とお茶室を駆使して、
せっかくなので自宅にお泊りしてもらうことにした。
今回は、待望の男の子を抱きたくて飛んできたと言っていた通り、
庭の桜をのんびり観ながら、
家でのんびり過ごしていた。
そして、
「もしもマサトが許してくれるなら…」と言うことで、
賢人を養子縁組させてくれないかという相談をしたかったようだった。
何となく、そんな予感はしていたけど、
もう少し大きくなってから言われると思っていた。
「勿論、このまま、日本で両親と暮らすので構わない」と言いつつも、
学校教育はイギリスでと望んでいるように感じた。
そして、本人が望まないなら、
それについても無理強いはしないとも言っていた。
阿部さんの意見は、
私に任せるということだった。
私は、
養子縁組をすることで、
少しでもお祖父様の為になるなら、
喜んでそうすると伝えた。
学校教育のことは、
本人の意思を優先したい。
でも、数少ない身内なので、
なるべく里帰りしたいと思っていると言った。
そして、何よりも、
お祖父様とお祖母様が、
少しでも長生きして、
一緒に過ごせる時間を作れるよう、
健康に気をつけて欲しいことも伝えた。
特に、飛行機の長時間の移動は心配だから、
こちらから行きますから!
と伝えて、
執事とドクターにも宜しくお願いしますと手を握り締めてお願いして見送った。
そんな話をしていることも判らない賢人は、
まだ言葉にならないことを呟きながら、
機嫌良く、ギュッと祖父母の指を握って笑っていた。
相変わらず、月曜日に届く薔薇の花束については、
なんとなく、お花の定期便のように当たり前のことになりつつあった。
そんなある日、
「サクラを観たくて…」と言って、
突然、イギリスから祖父母が来日したのには本当に驚いてしまった。
「まりあが心配して反対すると思ったから、
内緒で来てしまった」と笑ったけど、
年齢を考えて本当に心配してしまった。
執事と主治医の先生も同行してくださったということだった。
ドクターには近くのホテルを手配したけど、
祖父母と執事は、
客間とお茶室を駆使して、
せっかくなので自宅にお泊りしてもらうことにした。
今回は、待望の男の子を抱きたくて飛んできたと言っていた通り、
庭の桜をのんびり観ながら、
家でのんびり過ごしていた。
そして、
「もしもマサトが許してくれるなら…」と言うことで、
賢人を養子縁組させてくれないかという相談をしたかったようだった。
何となく、そんな予感はしていたけど、
もう少し大きくなってから言われると思っていた。
「勿論、このまま、日本で両親と暮らすので構わない」と言いつつも、
学校教育はイギリスでと望んでいるように感じた。
そして、本人が望まないなら、
それについても無理強いはしないとも言っていた。
阿部さんの意見は、
私に任せるということだった。
私は、
養子縁組をすることで、
少しでもお祖父様の為になるなら、
喜んでそうすると伝えた。
学校教育のことは、
本人の意思を優先したい。
でも、数少ない身内なので、
なるべく里帰りしたいと思っていると言った。
そして、何よりも、
お祖父様とお祖母様が、
少しでも長生きして、
一緒に過ごせる時間を作れるよう、
健康に気をつけて欲しいことも伝えた。
特に、飛行機の長時間の移動は心配だから、
こちらから行きますから!
と伝えて、
執事とドクターにも宜しくお願いしますと手を握り締めてお願いして見送った。
そんな話をしていることも判らない賢人は、
まだ言葉にならないことを呟きながら、
機嫌良く、ギュッと祖父母の指を握って笑っていた。