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縛られたい
第16章 縛られたい〜まりあ
「…読んだんだ」
「えっ?」
「元夫さんのメモとか…」
後ろから私を抱き締めながら、
阿部さんが思いもよらないことを言った。
「弁護士さんから古い箱を渡されてさ。
中にはまりあさんの一歳くらいからのカルテとか、色々なメモが入ってた」
「…」
「彼はさ、
本当にずっと、まりあさんのことを見ていて、
心から可愛いと思ってた」
私は何も言えなかった。
「勿論、酷いことをやってたことは、
許せないよ?
何をしたかとかは、
少ししか書いてなかったけどさ。
でも、彼の気持ち、
オトコとしてはちょっと判るんだよね?」
「えっ?」
「歳が離れてたじゃん?
そしたらさ、明らかに自分が衰えていくのが判るんだよ。
まりあさんはピカピカで若いのに、
自分はさ、どんより歳を取って汚らしくなっていくんだよ。
皮膚とかも色も悪くなって、
どこもかしこも弛んで、皺が増えてさ。
それだけじゃなくてさ、
勃たなくなったり、
勃っても硬さが明らかに足りなくなるんだよ。
俺も、時々さ。
勃たなくなったらどうしようって思うよ?」
「私は…
まさとさんがそうなっても、
構わないと思うけど…」
「俺の方がヤだよ。
まりあさんを充分、気持ち良くしてあげれないなんてさ」
「こうやって、ハグされたり、キスされるだけで、
充分…」
「充分じゃないよ。
ナカに挿れて、気持ち良くなれること、
知ってしまったのに、
そういう感覚を与えて上げられなくなるんだよ。
それ、オトコとして、
かなりツラい。
元夫さんは、俺より歳上だったから、
それ、切実だったんだろうなって思った」
そう言って、阿部さんは私の髪を撫でる。
「それに、本当に小さい頃から見守ってきてたまりあさんを自分の妻に出来たから、
オンナとして育てたいみたいな気持ちもあったんじゃないかな?
でもさ、まりあさん、初めてだったから、
多分、痛さばかりが先に立って、
それどころじゃなかったでしょ?
それで、自分って下手なんだろうかとか、
もっと気持ち良くさせたいとか、
色々なこと考えてたら、
変な方向に突っ走ったんじゃないかな?」
私は思い出して、下を向いてしまう。
「えっ?」
「元夫さんのメモとか…」
後ろから私を抱き締めながら、
阿部さんが思いもよらないことを言った。
「弁護士さんから古い箱を渡されてさ。
中にはまりあさんの一歳くらいからのカルテとか、色々なメモが入ってた」
「…」
「彼はさ、
本当にずっと、まりあさんのことを見ていて、
心から可愛いと思ってた」
私は何も言えなかった。
「勿論、酷いことをやってたことは、
許せないよ?
何をしたかとかは、
少ししか書いてなかったけどさ。
でも、彼の気持ち、
オトコとしてはちょっと判るんだよね?」
「えっ?」
「歳が離れてたじゃん?
そしたらさ、明らかに自分が衰えていくのが判るんだよ。
まりあさんはピカピカで若いのに、
自分はさ、どんより歳を取って汚らしくなっていくんだよ。
皮膚とかも色も悪くなって、
どこもかしこも弛んで、皺が増えてさ。
それだけじゃなくてさ、
勃たなくなったり、
勃っても硬さが明らかに足りなくなるんだよ。
俺も、時々さ。
勃たなくなったらどうしようって思うよ?」
「私は…
まさとさんがそうなっても、
構わないと思うけど…」
「俺の方がヤだよ。
まりあさんを充分、気持ち良くしてあげれないなんてさ」
「こうやって、ハグされたり、キスされるだけで、
充分…」
「充分じゃないよ。
ナカに挿れて、気持ち良くなれること、
知ってしまったのに、
そういう感覚を与えて上げられなくなるんだよ。
それ、オトコとして、
かなりツラい。
元夫さんは、俺より歳上だったから、
それ、切実だったんだろうなって思った」
そう言って、阿部さんは私の髪を撫でる。
「それに、本当に小さい頃から見守ってきてたまりあさんを自分の妻に出来たから、
オンナとして育てたいみたいな気持ちもあったんじゃないかな?
でもさ、まりあさん、初めてだったから、
多分、痛さばかりが先に立って、
それどころじゃなかったでしょ?
それで、自分って下手なんだろうかとか、
もっと気持ち良くさせたいとか、
色々なこと考えてたら、
変な方向に突っ走ったんじゃないかな?」
私は思い出して、下を向いてしまう。