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縛られたい
第5章 居候、そして優子さんとのお別れ〜まりあ
「翠さんから伺ってたわ。
とても酷いことをされてた話も。
辛かったわね?
うちの人は、少なくともそんなことはしないと思う。
ただ、心も身体も愛したいっていうだけ。
ちょっとね、大きいから、
ちゃんと充分解してあげてからするように、
言っておくから!」と言われて、
私は紅くなってしまった。
「いきなり2人の大きい子供のお母さんさせちゃうのが、
負担かしら?」
「優斗くんとは結構仲良く出来てると思いますけど…」
「そうね。
結婚したいっていってたものね?」と笑われる。
「でも、ゆりあさんとは、
未だにちゃんと会ったこともなくて、
お話もしたこと、ないんです…」
「難しいとこ、あるから…。
『お父さん、キモ』とか言ってるしね?
話が出来るといいんだけど、
最近、ここにもあまり来ないの。
彼氏が出来たからかも…」
「そうなんですね…」
「はぁ。ちょっと辛くなってきちゃった。
看護婦さん、呼んでくださる?」
私はナースコールをした。
「あのね。
私、最初はヤキモチ焼いてたの。
まりあさんにじゃないのよ?
私が居ない間に浮気されてないかとか、
死んだら若いコと再婚するんだろうとか。
でも、今は…。
まりあさんみたいな方に家族を託せられたら…と、
心の底から願ってるの。
まりあさんが嫌じゃなければ…。
本当に…」
と言いながら、目を閉じてしまった。
私は看護師さんに、
「宜しくお願いします」と頭を下げて、
優子さんの手をそっと握ってから病室を出た。
建物の外に出て電源を入れると、
阿部さんから着信があったようだった。
折り返してみると、
「渡辺さん、事務所見たら居なかったから。
何処に居るの?」と少し慌てた口調で言う。
「えっと、優子さんのお見舞いに来てたの。
これから帰ります」と言うと、
「バス停までも距離あるし、
その辺り、人通りも少ないから、
建物の中に居て?
すぐ、迎えに行くから」と言う。
「やだ。
阿部さん、お父さんみたいに心配性ですね?」
「うんうん。
お父さんでも何でも良いから、
建物の中の、ほら、飲み物とかある処で待っててね?」と言って、
電話が切れた。
私はのんびり建物の中に入って、
温かいミルクティーのペットボトルを買って、
座って両手でペットボトルを握り締めた。
とても酷いことをされてた話も。
辛かったわね?
うちの人は、少なくともそんなことはしないと思う。
ただ、心も身体も愛したいっていうだけ。
ちょっとね、大きいから、
ちゃんと充分解してあげてからするように、
言っておくから!」と言われて、
私は紅くなってしまった。
「いきなり2人の大きい子供のお母さんさせちゃうのが、
負担かしら?」
「優斗くんとは結構仲良く出来てると思いますけど…」
「そうね。
結婚したいっていってたものね?」と笑われる。
「でも、ゆりあさんとは、
未だにちゃんと会ったこともなくて、
お話もしたこと、ないんです…」
「難しいとこ、あるから…。
『お父さん、キモ』とか言ってるしね?
話が出来るといいんだけど、
最近、ここにもあまり来ないの。
彼氏が出来たからかも…」
「そうなんですね…」
「はぁ。ちょっと辛くなってきちゃった。
看護婦さん、呼んでくださる?」
私はナースコールをした。
「あのね。
私、最初はヤキモチ焼いてたの。
まりあさんにじゃないのよ?
私が居ない間に浮気されてないかとか、
死んだら若いコと再婚するんだろうとか。
でも、今は…。
まりあさんみたいな方に家族を託せられたら…と、
心の底から願ってるの。
まりあさんが嫌じゃなければ…。
本当に…」
と言いながら、目を閉じてしまった。
私は看護師さんに、
「宜しくお願いします」と頭を下げて、
優子さんの手をそっと握ってから病室を出た。
建物の外に出て電源を入れると、
阿部さんから着信があったようだった。
折り返してみると、
「渡辺さん、事務所見たら居なかったから。
何処に居るの?」と少し慌てた口調で言う。
「えっと、優子さんのお見舞いに来てたの。
これから帰ります」と言うと、
「バス停までも距離あるし、
その辺り、人通りも少ないから、
建物の中に居て?
すぐ、迎えに行くから」と言う。
「やだ。
阿部さん、お父さんみたいに心配性ですね?」
「うんうん。
お父さんでも何でも良いから、
建物の中の、ほら、飲み物とかある処で待っててね?」と言って、
電話が切れた。
私はのんびり建物の中に入って、
温かいミルクティーのペットボトルを買って、
座って両手でペットボトルを握り締めた。