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縛られたい
第1章 まずはパソコンから始めよう〜まりあ
「ここ、コーヒーはないんです。
基本、夜居酒屋で、
昼ランチしてるだけなので…」と言うと、
阿部さんはポカンとした顔をする。


「えっ?
俺、コーヒー飲みたいって言ってた?」


私は笑いながら、
「そんな感じの顔をしてたから。
駅方面に戻る途中にカフェあるから、
そこで飲みますか?」と言ってお財布を出すと、

「美味しいお店、教えてくれたから、
ご馳走させて?」と阿部さんが立ち上がる。


カードを出してたけど、
「うち、カードは使えないんです」と言われてるのを聞きながら、
阿部さんのパソコンの箱を持って後ろに立つ。


本当に背が高いヒトだな。

と思いながら、
マスターに「また夜に!」と声を掛けて、
阿部さんと一緒にお店を出た。


カフェでのコーヒーは、
私が出すと言ったけど、
「歳下の女の子にお金、出させるなんて!」と言って譲らないので、
ご馳走になることにする。



「さっき、『また夜に』って言ってたよね?」と訊かれる。

結構、ちゃんと会話を聴いてるんだなと少し感心してしまう。


「引っ越ししようと思って、
片付けてしまったから、
今、家にほぼ、
家電も家具もなくて、
お料理出来ないんですよ。
だから、すごく頻繁にあそこに昼ご飯と夜ご飯、
食べに行ってるんです」と説明した。


「あるのはコーヒーマシンとアウトドア用の食器とかメスティンくらいで。
あ、庭で火を起こせば料理出来るのかな。
でも、それも大変だし…。
っていうか、庭も片付けないといけないのに、
忘れてた!」と言うと、

「庭でキャンプか」と笑われる。


「引っ越しはいつなの?」


「今、探してるトコなんです。
仕事もしないといけないから、
パソコン買って勉強しようかなって」


誰かと話をするのも久し振りで、
私は少しウキウキしていたのかもしれない。


気づいたら、
初対面の苗字しか知らないオジサンに、
ペラペラと話をしていた。

阿部さんはそれをニコニコしながら黙って聴いてくれていた。



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