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縛られたい
第1章 まずはパソコンから始めよう〜まりあ
「あ…ごめんなさい。
午後はお帰りになって、
多分お仕事なんですよね?
久々に誰かと話をするのが楽しくなっちゃって…」
「いや、俺も、
誰かが笑いながら話をするのを見るの、
久し振りで楽しかったよ。
じゃあ、そろそろ行くね?
渡辺さんも午後のレッスンでしょ?
また、スクールで会えると良いな」
「私、暇人なので、
多分毎日行ってますから、
きっと会えますよ」と言うと、
少し眩しそうな顔をして、
あんまり嬉しくないことを訊かれた。
「下の名前、まりあって言うの?」
「うっ…。
そうです。
よく揶揄われました。
親がクリスチャンだったから、
たいそうな名前を付けられちゃいました」
「いや、可愛くて良いじゃない?」
「最初、『聖母』って書いて『まりあ』と呼ばせるって言ってたらしいですよ?
そんな名前にされたら、
悪いこと、出来なくなっちゃうじゃないですか?」と口を尖らせて言うと、
阿部さんは声を上げて笑った。
「ほら、マグダラのマリアとか、
他のマリアもいるんでしょ?
知らんけど」と言う阿部さんに、
「阿部さんの下の名前は?」と訊いてみた。
「普通の名前だよ。
真実の真に、人で、
『真人(まさと)』。
そんなに真っ直ぐな人間ではないけどね?」
「結構、真っ直ぐじゃないですか?
さっきも顔に『コーヒー飲みたい』って書いてあったもん」
2人で声を上げて笑って、
カフェを出て、
パソコンスクールのビルの前で別れた。
午後はお帰りになって、
多分お仕事なんですよね?
久々に誰かと話をするのが楽しくなっちゃって…」
「いや、俺も、
誰かが笑いながら話をするのを見るの、
久し振りで楽しかったよ。
じゃあ、そろそろ行くね?
渡辺さんも午後のレッスンでしょ?
また、スクールで会えると良いな」
「私、暇人なので、
多分毎日行ってますから、
きっと会えますよ」と言うと、
少し眩しそうな顔をして、
あんまり嬉しくないことを訊かれた。
「下の名前、まりあって言うの?」
「うっ…。
そうです。
よく揶揄われました。
親がクリスチャンだったから、
たいそうな名前を付けられちゃいました」
「いや、可愛くて良いじゃない?」
「最初、『聖母』って書いて『まりあ』と呼ばせるって言ってたらしいですよ?
そんな名前にされたら、
悪いこと、出来なくなっちゃうじゃないですか?」と口を尖らせて言うと、
阿部さんは声を上げて笑った。
「ほら、マグダラのマリアとか、
他のマリアもいるんでしょ?
知らんけど」と言う阿部さんに、
「阿部さんの下の名前は?」と訊いてみた。
「普通の名前だよ。
真実の真に、人で、
『真人(まさと)』。
そんなに真っ直ぐな人間ではないけどね?」
「結構、真っ直ぐじゃないですか?
さっきも顔に『コーヒー飲みたい』って書いてあったもん」
2人で声を上げて笑って、
カフェを出て、
パソコンスクールのビルの前で別れた。