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縛られたい
第6章 雪解けの気配〜まりあ
「御御足は大丈夫ですか?
私、運転出来たらお見送りしたいところですけど、
ペーパードライバーで運転出来なくて…」
「近くに宿泊しようかと支度はしてきたけど、
まだ予約してなくて…」とお母様が言うので、
「まあ、それなら私、予約しますね?」と言って、
スマホを出すと、
サイトから比較的近くの上品なホテルを予約した。
「あの…お食事は?
こちらで簡単なもの、召し上がりますか?」と言うと、
「そちらのお惣菜、頂こうかな?」と、
私が用意したものを指差した。
そこに、優斗くんが来たので、
そっと紹介してみる。
「初めて会うのかしら?
優斗くん、こちら、お祖父様とお祖母様よ?
お父さんのご両親様…」
と言うと、少しびっくりしてお辞儀した。
「阿部優斗です。
今度6年になります」
「背が高いのね?
写真で観るより、ずっと大きいわ?」とお母様が涙ぐむと、
「ん?
私には写真、見せてくれなかったのか?」とお父様は笑った。
「まりあさん、お腹空いちゃった」と言うので、
「こっちのお寿司にする?」と訊くと、
「まりあさんが作ったご飯が良いな」と言って、
炊き込みご飯やお惣菜をお皿に取っていく。
「あら。
野菜ばかりでおばあちゃんのご飯みたいなのに…」と言うと、
「美味しいもん。
ほら、煮物に鶏肉、入ってるし」と言って、
ガツガツ食べ始めた。
「まあ、まりあさんがこちら、
作ってくださったの?」
「仕出しのものだけより良いかなと思って…」と言うと、
「薄味で美味しいわ?
ね、あなた?」と言いながら、
召し上がってくれた。
受付の方に呼ばれてしまった。
「ごゆっくりなさってください。
お帰りの時はタクシー手配しますので…。
優斗くん、その時は私に言いに来てくれる?
お2人、脚がお悪いから、あまり歩かないようにしたいの。
お願いね?」と言って、
2人に頭を下げて受付に行った。
出入り口の辺りに、
ゆりあさんがその高い若い男の人と居るのが見えた。
あれが、恭平先輩っていうヒトかな?
こっちを見て、ヒソヒソ話をしてるので、
私はゆっくりお辞儀をすると、
顔を背けて外に行ってしまった。
少しして、優斗くんが声を掛けてくれたので、
タクシーを呼んだ。
そして、優斗くんと一緒に2人を
タクシー乗り場まで見送った。
私、運転出来たらお見送りしたいところですけど、
ペーパードライバーで運転出来なくて…」
「近くに宿泊しようかと支度はしてきたけど、
まだ予約してなくて…」とお母様が言うので、
「まあ、それなら私、予約しますね?」と言って、
スマホを出すと、
サイトから比較的近くの上品なホテルを予約した。
「あの…お食事は?
こちらで簡単なもの、召し上がりますか?」と言うと、
「そちらのお惣菜、頂こうかな?」と、
私が用意したものを指差した。
そこに、優斗くんが来たので、
そっと紹介してみる。
「初めて会うのかしら?
優斗くん、こちら、お祖父様とお祖母様よ?
お父さんのご両親様…」
と言うと、少しびっくりしてお辞儀した。
「阿部優斗です。
今度6年になります」
「背が高いのね?
写真で観るより、ずっと大きいわ?」とお母様が涙ぐむと、
「ん?
私には写真、見せてくれなかったのか?」とお父様は笑った。
「まりあさん、お腹空いちゃった」と言うので、
「こっちのお寿司にする?」と訊くと、
「まりあさんが作ったご飯が良いな」と言って、
炊き込みご飯やお惣菜をお皿に取っていく。
「あら。
野菜ばかりでおばあちゃんのご飯みたいなのに…」と言うと、
「美味しいもん。
ほら、煮物に鶏肉、入ってるし」と言って、
ガツガツ食べ始めた。
「まあ、まりあさんがこちら、
作ってくださったの?」
「仕出しのものだけより良いかなと思って…」と言うと、
「薄味で美味しいわ?
ね、あなた?」と言いながら、
召し上がってくれた。
受付の方に呼ばれてしまった。
「ごゆっくりなさってください。
お帰りの時はタクシー手配しますので…。
優斗くん、その時は私に言いに来てくれる?
お2人、脚がお悪いから、あまり歩かないようにしたいの。
お願いね?」と言って、
2人に頭を下げて受付に行った。
出入り口の辺りに、
ゆりあさんがその高い若い男の人と居るのが見えた。
あれが、恭平先輩っていうヒトかな?
こっちを見て、ヒソヒソ話をしてるので、
私はゆっくりお辞儀をすると、
顔を背けて外に行ってしまった。
少しして、優斗くんが声を掛けてくれたので、
タクシーを呼んだ。
そして、優斗くんと一緒に2人を
タクシー乗り場まで見送った。