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縛られたい
第7章 悪夢〜まりあ
私の方の救急車には、女性の警察官の方が付き添ってくれた。


「大変だったわね?」と言われて、
ホッとして涙が出てしまう。


「殺されるくらいなら黙ってレイプされた方がって思うようにしたけど、
やっぱり腹が立ちました。
本当に男って身勝手ですよね?
ちょん切ってしまいたいくらいですよ」と笑うと、

「良かった。
笑う元気が出たかしら?」と言われる。


「武道もやっていたから、逃げないように確保出来たけど、
最初は寝入っている時だったから、
拘束されて、馬乗りになられたから、
何も出来なくて悔しかったです」


「でも、首の辺りと…他にも傷つけられてる。
抵抗するのも危険だから…」と、
傷から目を背けるように言った。


「早く来て頂けて、
本当に良かったです」と笑った。



切り傷や擦過傷の処置を先にして貰った。

首の辺り、縫わなければいけない程だったけど、
気持ちが張り詰めていたせいか、
病院に来るまでそんなに痛みは感じなくて、
後になってから痛くなった。

何より、頸動脈を傷つけられなくて良かったと言われた。



婦人科の診察は、結構痛いこともされたけど、
最後は洗浄して貰ってアフターピルを処方されて終わった。


「私、子供出来ないから…」と言うと、

「あら?
そんなことないんじゃないかしら?」と女医さんが言った。


「生理も規則的って言ってたし、
中も見たところ、問題なさそうよ?
不妊って、男女半々に問題あるって言われるけど、
結構男性側に問題あること、多いのよ?」


「でも、元夫は浮気してあっちに子供が出来たからって…。
それで離婚したんですよ?」


「あら?
後から鑑定したら違う男の子供ってこともあるわよ?」と、
サラリと凄いことを言って笑った。


「とにかく、アフターピルは飲んでくださいね?
万が一、望まない妊娠するのを防ぐ為に…」と言われた。



んー。
不妊の原因、
私じゃないかもしれないの?

調べたいような、
調べたくないような、
不思議な気持ちになってしまった。
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