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縛られたい
第7章 悪夢〜まりあ
ゆりあさんの検査が終わるのを待って、
一緒に帰宅した。

後部座席で震えているゆりあさんの手をずっと握っていた。


家に入ると、優斗くんが飛び起きて来て、
私にしがみついた。


「えっ?
何?
優斗くん、お熱があって、熱いんですけど?」と言うと、

「まりあさん、もう戻って来ないかと思って…」と言って胸に縋りついて泣いてる。


「ちょっと…涙と鼻水、ついちゃうでしょ?
ゆりあさん、ベッドで横になる?
ソファに座る?
立ち眩みするといけないから、
とにかく座って?」と言って、
「優斗くん、私も座りたい」と言って、
2人でソファに座った。


「阿部さん、お願いがあります」


「えっ?
何?
なんでもするよ?」


「お砂糖入れたミルクティー、飲みたいです」


阿部さんは急いでキッチンに行ってしまう。


「ゆりあさんの分も淹れてくださいね!
優斗くんはお熱あるから、冷たい飲み物を!」


「うっ…」
下腹部に鈍い痛みが走って、
顔が歪んでしまう。


「大丈夫?」と優斗くんが顔を覗き込む。


私は暫く痛みをやり過ごそうと、
身体を丸めて目を閉じてみた。


「お父さん!
まりあさんが具体悪そうだよ?
こっち来て!!」


冷や汗が出るほどお腹が痛くて、
そのまま横にならせて貰う。

ゆりあさんが慌ててブランケットを運んでくれて、
そっと掛けてくれて、
縋りついて泣く。


「救急車、呼ぶ?
大丈夫?」と阿部さんが慌てふためくのを見て、
声を絞り出して止める。


「多分、これ、
生理痛の予兆みたいなヤツだから、
大丈夫です…。
薬…飲んで寝れば…」と言いながら、
バッグの中のポーチを引っ張り出そうとすると、
ゆりあさんが手伝って探してくれる。


「ごめんなさい。
ちょっとこのまま、ここで横になってても良いですか?
ツライ…」と言いながら、薬を飲んで丸まってブランケットに潜り込んで痛さと戦っているうちに、少し眠ってた。


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