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縛られたい
第1章 まずはパソコンから始めよう〜まりあ
その翌日の3時過ぎに阿部さんはパソコンスクールにやってきた。
パソコン持参でなかったので、
スクールのパソコンを起動させていた。
苦手そうなワードの文書の作り方をやってて、
途中、私が教えてあげたりしていた。
5時過ぎに授業が終わって、
帰り支度をしながら、
「阿部さん、お時間あったら、
ちょっとご意見いただきたいことがあるんですけど…」と言うと、
「今日は…8時位までなら大丈夫ですよ?」と言ってくれた。
少し早い時間だったから、
ひとまずカフェに行くことにした。
「今日は私にお支払いさせてくださいね?」と言って、
コーヒーを注文して運んだ。
猫舌の私はすぐに飲めないから、
阿部さんが一口飲むのを見てから話を始めた。
「パソコンスクールで、
先生やりませんかと言われちゃって…。
でも、機械音痴だし、特に資格もないから大丈夫かなって思ってて…。
どう思いますか?」
「んー。
別に資格とかはなくても渡辺さんなら出来るんじゃない?
人当たりが良いし、入力も早いし、
ワードもエクセルもパワポも、
あっという間に理解してたでしょ?
生徒は年寄りが多くて、
そんなに深いスキル、求めてないだろうし。
渡辺さんにニコニコしながらあれこれ教えて貰ってるだけで、
嬉しいんじゃないかな?」
「そうですか?
まあ、仕事したことないし、
なかなか就職、難しそうだし…」
「へえ?
仕事、したことないんだ。
家事手伝いとか?
なんかお嬢様っぽいもんね?」
「大学出て、すぐに結婚しちゃったから、
就職しなかったんです」
「人妻なんだ?
見えないね」
「離婚成立したばかりですよ。
バツイチです」と言うと、
「ごめん」と言われてしまった。
「別にもう、終わったことなので」と笑うと、
阿部さんはちょっと複雑そうな顔をした。
パソコン持参でなかったので、
スクールのパソコンを起動させていた。
苦手そうなワードの文書の作り方をやってて、
途中、私が教えてあげたりしていた。
5時過ぎに授業が終わって、
帰り支度をしながら、
「阿部さん、お時間あったら、
ちょっとご意見いただきたいことがあるんですけど…」と言うと、
「今日は…8時位までなら大丈夫ですよ?」と言ってくれた。
少し早い時間だったから、
ひとまずカフェに行くことにした。
「今日は私にお支払いさせてくださいね?」と言って、
コーヒーを注文して運んだ。
猫舌の私はすぐに飲めないから、
阿部さんが一口飲むのを見てから話を始めた。
「パソコンスクールで、
先生やりませんかと言われちゃって…。
でも、機械音痴だし、特に資格もないから大丈夫かなって思ってて…。
どう思いますか?」
「んー。
別に資格とかはなくても渡辺さんなら出来るんじゃない?
人当たりが良いし、入力も早いし、
ワードもエクセルもパワポも、
あっという間に理解してたでしょ?
生徒は年寄りが多くて、
そんなに深いスキル、求めてないだろうし。
渡辺さんにニコニコしながらあれこれ教えて貰ってるだけで、
嬉しいんじゃないかな?」
「そうですか?
まあ、仕事したことないし、
なかなか就職、難しそうだし…」
「へえ?
仕事、したことないんだ。
家事手伝いとか?
なんかお嬢様っぽいもんね?」
「大学出て、すぐに結婚しちゃったから、
就職しなかったんです」
「人妻なんだ?
見えないね」
「離婚成立したばかりですよ。
バツイチです」と言うと、
「ごめん」と言われてしまった。
「別にもう、終わったことなので」と笑うと、
阿部さんはちょっと複雑そうな顔をした。