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満ちる満ちる満ち足りる
第2章 訪問者
ピピピピ

目覚ましが鳴る
もう朝か

気だるいなあ
なんか全身が筋肉痛
しかも変なところが筋肉痛
太ももの内側とか

ふとリビングから香ばしい匂いがする


「はい!朝飯!」

彰がハムエッグを作っている

「ふわああ。眠い。」

幸子はまだ眠いモードだ。

「何でそんなに元気なのよぉ。あきたんのばかあん。」

同い年とは思えないほど彰はちゃきちゃき身支度をしている
ふと窓に目をやると、幸子の洗濯物が干してある

「昨日誰かさんのせいで汗だくだったからさあ。俺のも一緒に洗わせてもらったよ。」

「あたしのも干してくれたんだ。ブラボー」

「にしてもはっでな下着だよなあ!俺はもっと清楚なのが好みなんだが」

「見ないでよ~!」

「見ないで干せるかよ。」

恭二とのデートで打席に立てなかった一軍パンティまで干してくれたらしい

「俺、先出るよ~」

彰は幸子の胸の膨らみをぎゅっと掴む

「きゃっ」

「可愛いよ、サチ~」

彰はニタっと笑って出ていった


幸子は彰の作ってくれたハムエッグを食べながら昨夜のことを考える
確かに申し分のない絡みだった
してほしいこと、触ってほしいところ、舐めてほしいところ、言わなくても彰は知っていた
しかし、ときめき、ではない

スポーツした後のよう
爽快だけど
セックスってもっと切なかったり恥じらったりするんじゃなかったかしら


幸子は釈然としなかった
彰とはこれからも元親戚という微妙な関係で、それ以上も以下もない

多分また求められたら応じるだろうし
もし隣で寝てたら高確率でそうなるだろう

それでもこの関係は変わらない
ある意味お堅い友情なのかもしれない
これをセフレというのか。。
幸子は昨夜の感無量の営みを頭の中で整理したのだった
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