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隠れ湯… 秘湯の女将
第2章 回想
二度目に石山が、訪れたのは……

あの日のことであった………


トゥル~ トゥル~

ハイ、緑風荘です…

大変だ~……ご、 ご主人が谷川へ……転落したんです……
早く来て下さい……
石山の声であった…


吊り橋の両側には、街灯があり、明るいのだが……そこから先は、灯りがなく、山のなかでは、夜は早い……

直ぐに真っ暗になり、懐中電灯がなくては歩けない道のりであった……


楓は、気が動転していたが、源さんと共に現場に急いだ……
そこには、石山が立ちつくしていた……
女将さん、ここにいて下さい……見て来ますから……救急車呼んでください……
と、言うと源さんと石山は、源さんの後に続いた……

谷川へ降りるには、源さんでなければ解らなかった……

かなり長い時間が過ぎたようだったが、レスキューも到着し、主人の死亡も確認された……

全身、至るところ打撲でキズだらけであった………

その時の検証によると、

主人は、何かにつまづいて体勢が崩れ、アッと言う間に、谷川滑り落ちてしまった。
と言う事で、石山とは、それ以上話はなかった……

楓は、動転してたし、放心状態のまま宿に戻った記憶だけであった………
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