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おはようのキスからおやすみのキスまで
第1章 朝
むしろここで反応しなければ彼氏じゃない、そう言い放つ伊吹は自らの痴態を正当化させて渚を煽る。腰を引こうとする彼女の背中にわざと密着し、本当に挿れているかのような腰使いを繰り返す。
実際に挿れていなくとも、衣服越しに根本から先端まで楔を往復させる行為はひどく興奮して気持ちがよかった。彼自身の硬さから伝わる本人の興奮具合が、渚をよりたまらない気分にさせる。
「ふっ、ん……んっ、やぁ」
「渚、声抑えられる? 窓開けたままだから、多分外に漏れる」
「でもっ、んぁ……っ!」
「って、言ってるそばから……じゃあ俺の指しゃぶってろよ」
ほら、と渚の口内に人差し指と中指が突っ込まれた。唐突の異物感に耐えながら、渚はぎゅっと瞳を閉じて声と恥を耐え忍ぶ。
「ん……ぅ……っ」
「……苦しい? 大丈夫か?」
「……ん」
「指、噛んでもいいからさ。外に聞こえたらマズイから、声だけ気を付けろよ」
伊吹がそう忠告するのも当然だった。2人が住んでいるのは、家賃4万円の安いボロアパートの一室だ。築数十年と経っている古い建物で、防音もセキュリティもほぼ無いに等しい。壁も薄いから、人の声や生活音が隣や外に漏れてしまうこともある。
早い話、渚が必死に声を堪えるよりも、伊吹が行為を止めるか窓を閉めた方が遥かに安全だ。更にカーテンを閉めてしまえば、窓辺から注がれる熱気も防ぐことができる。しかしそれを素直に聞き入れてくれるほど、伊吹という男は優しくない。むしろ、今の状況を楽しんでいる節すらある。
口内に溜まっていく唾液が伊吹の指先を濡らす。彼が自らの指を渚に咥えさせたのは、最中の声を封じる為だけじゃない。もうひとつ別の思惑がある。それが何かを渚は理解していたから、彼の指にそっと舌を這わせた。
実際に挿れていなくとも、衣服越しに根本から先端まで楔を往復させる行為はひどく興奮して気持ちがよかった。彼自身の硬さから伝わる本人の興奮具合が、渚をよりたまらない気分にさせる。
「ふっ、ん……んっ、やぁ」
「渚、声抑えられる? 窓開けたままだから、多分外に漏れる」
「でもっ、んぁ……っ!」
「って、言ってるそばから……じゃあ俺の指しゃぶってろよ」
ほら、と渚の口内に人差し指と中指が突っ込まれた。唐突の異物感に耐えながら、渚はぎゅっと瞳を閉じて声と恥を耐え忍ぶ。
「ん……ぅ……っ」
「……苦しい? 大丈夫か?」
「……ん」
「指、噛んでもいいからさ。外に聞こえたらマズイから、声だけ気を付けろよ」
伊吹がそう忠告するのも当然だった。2人が住んでいるのは、家賃4万円の安いボロアパートの一室だ。築数十年と経っている古い建物で、防音もセキュリティもほぼ無いに等しい。壁も薄いから、人の声や生活音が隣や外に漏れてしまうこともある。
早い話、渚が必死に声を堪えるよりも、伊吹が行為を止めるか窓を閉めた方が遥かに安全だ。更にカーテンを閉めてしまえば、窓辺から注がれる熱気も防ぐことができる。しかしそれを素直に聞き入れてくれるほど、伊吹という男は優しくない。むしろ、今の状況を楽しんでいる節すらある。
口内に溜まっていく唾液が伊吹の指先を濡らす。彼が自らの指を渚に咥えさせたのは、最中の声を封じる為だけじゃない。もうひとつ別の思惑がある。それが何かを渚は理解していたから、彼の指にそっと舌を這わせた。