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彼女に抱かれたい
第2章 二人のカタチ
サトシは突然のことにたじろぎ、動けずにいた。
そして、自分の身に起きていることを理解できていなかった。

…この柔らかさは…唇?
今、キスされたのか?

サトシは、マイの唇が離れるまでの数秒が永遠に感じられた。
唇が離れると、マイは少し潤んだ瞳でこちらを見ていた。

「ありがとう。すごく嬉しい…。でも、本当に私でいいの?」
『でじゃない。マイがいいんだ。』

あ、呼び捨てにしてしまった。
ええい、構うもんか。
サトシは勢いに身を任せ、マイを力強く抱きしめた。

マイはそっとサトシの背中に手を回した。

そして、マイは小さくつぶやいた。
「このまま一緒にいたいなぁ…」
サトシも呼応するように
『今日は…帰りたくない。』
と呟く。

あれ…なんかセリフが逆じゃないか…?
まぁいいか。
サトシの言葉に、マイは少し妖しい笑みを浮かべ
「じゃあ、今日は帰さない。
車に乗って。二人きりになりたい…。」

サトシはそれだけで、これからのことに期待が膨らみ自分自身が硬くなるのを感じた。
このままマイと過ごせるなんて夢のようだ。
サトシは親に連絡して、友達の家に泊まることを伝えた。

電話を終えたサトシは
『嘘…ついちゃった』
と悪戯な笑顔で微笑んだ。

「ふふっ。可愛い。
じゃあ、行きましょう」

二人は車に乗り込み、手を繋いだまま車で夜の街へと向かい、ひときわ綺麗なネオンが輝くホテルへと入った。
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